墓じまいは墓探しだった

前回、墓じまいが終わったことを書きましたが、
うちの実家の場合、墓じまいで最も時間と労力をかけたのは、
「新しいお墓を探すこと」でした。

親が遠方の、他県の、親の出身地に建てちゃってたお墓の撤去について
お寺と墓地管理事務所に相談したところ、
「待っててあげるから地元で新しいお墓を決めてからにしなさい。」
と言ってもらえたんです。

ありがたいですし、とても良心的だったと思います。

でも、待ってもらっているからには
さっさと終わらせなければなりません!

そこで、今回は、
私が初めてお墓について、調べて、見学して、決めた
リアルな経緯について書いてみようと思います。

なお、私の親が、どう考えても子や孫が管理できないお墓を遠方に建てちゃっていた話はこちらです。

お墓探しをどこに相談したか

お墓を探さなきゃならない…ああ、気が重い。でも、いつまでも放っておくわけにはいかない。
でも、墓探しなんて、一体どこに相談すればいいんだ?
ということで途方に暮れていました。

そんな時、妹から、「ここのHPがいい感じだよ。」と連絡が。
それは、地元の墓石屋さん。

電話をかけてみたところ、とても親切に対応してもらえて、様々なアドバイスをいただけました。
「まずはいろんなタイプのお墓を見学しませんか。案内しますよ。」と言ってもらえたことから、実際に見学することにしました。

墓石屋さんに案内していただき、一般墓から樹木葬まで、様々なお墓を見学させてもらいました。
実際に見てみると、ネットで見るのとは大違いでした。

お墓の種類

一般墓

いわゆる、一般的な「〇〇家の墓」というものです。
大抵の人が思い浮かべるのは、きっと、これ。

先祖代々のお墓で、その家の人が亡くなったら入るというものです。


これは、お墓を守る後継者がいること、

そのお墓がある寺の檀家になることが大前提です。
回数や内容はお寺によりますが、
年間を通じて様々な行事への参加やお布施などが必要になります。

また、お墓の管理をしなければなりません。
お墓の状況によりますが、
掃除をしたり、雑草を抜いたり。お供えを片付けたり。
定期的にお墓に行って、お参りして、きれいにしておかなければなりません。

そういったことを、自分ができるか?
後継者はいるか?
いたとしても、将来的に後継者ができるか?
難しければ、別の形のお墓を考えなければならないかもしれません。

なお、費用は、
永代使用料が50万円から、
墓石代が100万円からが一般的なようです。

これに加えて、
年間管理料が1万円~3万円程度、
お寺への年間のお布施が5万円~20万円程度かかります。

初期費用だけで200万円以上見ておく必要がありそうです。

小区画のお墓(永代供養付き)

後継者がいなかったり、いずれいなくなる見込みである場合、
一般墓は難しいかもしれません。

そのような場合は、永代供養付きの小区画のお墓が候補に挙がるかもしれません。

小区画のお墓の形態などは、お寺により本当に様々です。
よくあるタイプとしては、小区画(60cm四方程度)に小型の墓石が付いたお墓です。
お寺によっては、1m四方の区画もありました。

私が実際に見学した感想としては、予想より墓石が大きく、一般墓に近い印象でした。

お寺との関係は、
檀家になる必要があるところ、
信徒という扱いで、行事への参加は求めない、可能な場合は参加するところなど、様々でした。

また、
このお墓は、後継者がいなくなった段階でお寺で永代供養されることになります。

私が見学したお寺での永代供養とは、永代供養塔に合祀されることでした。
つまり、お寺の大きな永代供養塔に、他の仏様と一緒に埋葬されることです。

合祀についても、
後継者が毎年管理料を払い続ける間は合祀されず、管理料の支払いが無くなった段階で合祀されるところ、
後継者の有無に関わらず、最後に埋葬された人の3回忌をもって合祀されるところ、
など、様々でした。
合祀の方法も、永代供養塔に遺骨をそのまま移すところ、粉砕して移すところなど、様々のようです。

小区画のお墓の費用は、永代使用料と墓石代を合わせて80万円~150万円程度が相場のようです。
年間管理料は5千円~1万5千円程度で、一般墓に比べると維持費を抑えることができます。
永代供養料は最初に一括で支払うところが多く、20万円~50万円程度が一般的でした。

樹木葬

樹木葬と言うと、墓石じゃなくて木が植わっている…というイメージがあるかもしれませんが、
私が調べたり、実際に見学した樹木葬は、ほとんどが「墓石のないお墓」でした。

15~30㎝角程度の小さな区画があり
(大きさは埋葬される人数による)
墓石ではなく石のプレートが乗せられているところが多いようです。

郊外の、いわゆる本来の意味での樹木葬というところもあります。
自分の好きな木を選び、その根元に埋葬し、その場所に木製のプレートを設置するというものです。

ただ、そのような木の根元に埋葬する樹木葬の場合、
野生動物が遺骨を掘り返す可能性があったり、
木製のプレートが野生動物に動かされたり、
長い年数が経って朽ちてしまって、どこに埋葬したかわからなくなることもあり得る、
ということです。

樹木葬の費用は、1人用で30万円~80万円程度、夫婦用で60万円~120万円程度が一般的でした。
多くの場合、永代供養料も含まれており、年間管理料も不要か、かかっても年間5千円程度。

他のタイプのお墓に比べると、費用的負担は少ないです。

まとめ

これらのお墓を実際に見学して、話を聞いて、
最終的に樹木葬を選びました。

実際に足を運んで見学してみると、それぞれのお墓の特徴がわかりましたし、
費用の面に加えて、将来的な管理のしやすさ、お寺との関係、

そして何より自分たちのこだわりと言いますか、譲れないポイントに合うかどうかが重要だと感じました。

この判断をするにあたっては、本当に悩みました。
だって、うちの親、こんなお墓にしたことを知ったら激怒するに決まっています。
(親は高齢者施設にいますが、もう意思疎通ができる状態ではないです。)

それなのに、どういう理由で樹木葬を選んだか、
お墓を選ぶポイントはどのようなものと考えるかについては
次回、書きたいと思います。

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