
相続もまた、手探りでした
父を見送って半年が過ぎました。
様々な手続に追われた半年間でしたが、
相続では、ようやく遺産分割協議書の作成までたどり着きました。
遺産分割協議書というのは、相続人全員で「誰が何を相続するのか」を話し合い、その内容をまとめた書類です。
ここまで来るのに半年。
長かったような、あっという間だったような、不思議な感じです。
知識と現実の隔たり
私はファイナンシャル・プランナー(FP)の資格を持っているので
相続についても基本的な知識は持っているつもりでした。
でも、現実は全然違う!
知識として知っていることと、実際に自分が当事者となって手続を行うことの間には、大きな隔たりがあったのです!
まず、決めなければならないことが多い。
相続というと、財産をどう分けるかという話を思い浮かべる方が多いかもしれません。
法律には法定相続分という目安があります。妻が2分の1で、残りを子が分け合う…といった、あれです。
でも、実際には相続人全員で話し合い、合意できれば自由に分け方を決めることができるんです。
我が家は相続人同士の関係は良好、分配の考え方の意識統一もできていました。
でも、
施設で暮らしている母のこれからの生活をどのように支えていくか。
その上で、二次相続、つまり、いつかは来てしまう母からの相続を見据えて、どのようにすれば良いか。
今だけでなく、その先も考えながら判断しなければなりません。
そして何より大変だったのが書類です!
比較的きちんと整理していたので、「必要な書類が見つからない!」ということは、それほどありませんでした。
でも、それなのに大変だったのです。
役所から届く通知。
税金に関する書類。
病院への支払い。
父がお世話になっていた施設の利用料の精算。
葬儀費用の整理。
まあ、次から次へと発生する手続き。
書類がないことではなく、書類が大量にあるからこそ整理しなければならない。
税理士さんに提出するために資料をまとめ、コピーを取って、付箋をつけて…という作業にうんざりしてしまっていました。
個人的な事情なんてお構いなし!
さらに今年の春、私は人事異動で転勤しました。
もうねえ…転勤の前後って、ものすごく忙しいんですよ!
年度末の繁忙期に加えて、異動準備。
異動した後は新しい職場での慣れない仕事。
それだけでも精一杯なのに、相続手続きは待ってくれません!
仕事が落ち着くまで待ってくれるわけでもありませんし、こちらの事情を考慮してくれるはずもありません。
今振り返ると、父を亡くした悲しみに向き合うよりも、目の前の手続きに追われていた時間の方が長かったような気がします。
そして、突如現れた田舎の土地が!
そして、田舎には祖父の代から受け継がれてきたと思われる土地が…。
相続が始まって初めて、その存在や状況を詳しく確認することになったのですが、不動産が関係すると手続きはさらに複雑になります。
その土地は駐車場として貸し出していたのですが(そんな話、聞いてないし!)、もちろん契約者は父。
契約更新も、所有者でもない私ができるはずもなく、どうするよ、これ?という状態。
知識があっても、初めて経験することばかりでした。
何もかも突然、想定外
思えば3年前、突然父が倒れて入院、介護認定取得、介護が始まった時も突然で、全く手探り状態でした。
父を見送った時も、覚悟はしていましたが、手探りでした。
そして今、相続もまた手探りです。
世の中にはたくさんの情報がありますし、もちろん、事前に準備できることもあります。
でも実際には、すべてを完璧に準備するのは難しいのではないでしょうか。
だから最近は、みんな手探りなのだと思うようになりました。
私だけではなく、きっと多くの人がそうです。
相続手続きは、まだまだ終わりません。
むしろ、これからやることが山積みです。
やってもやっても、新たなやるべきことが増えていく。
もううんざり、勘弁して~というのが正直な気持ちです。
でも、やるしかないんですよね。
遺産分割協議書の作成までたどり着いたことは、ひとつの区切りにすぎないかもしれません。
それでも、数ヶ月前に比べると、少し先が見えてきたかも。
それにしても、
人生には、前もって準備できないことがたくさんあるようです。
介護も、別れも、相続も。
だからこそ、その時その時で考えながら進んでいくしかないのですね。
今日もまた、手探りで。
でも、一歩ずつ前へ進んでいこうと思います。
